就職活動中にお金がもらえる失業手当は皆さんご存じだと思います。
でも、会社を辞めてから早めに再就職すると国からご褒美金が出るって知ってましたか?
多い場合は数十万も受給できるケースもあり、再就職に弾みがつきます。
もらったお金はスーツを揃えるもよし、リモートワークに備えてパソコン、デスク、椅子などを購入するのも良いですね。
早速、ご褒美金の概要を見て行きましょう!
再就職手当の金額、対象者は?
ハローワークで手続きするもので、一定の条件がクリアできるとお金が貰える仕組みです。
一定の条件とは、会社を辞めてから早めに次の会社に就職すると貰うことができます。
早速、具体的にどうしたら貰えるかを見ていきましょう。
再就職手当を貰える人はどんな人?
再就職手当を貰うためには、以下の9つの要件を満たす必要があります。
- 失業手当をした後に、7日間の待ち期間が経過してからの就職であること
- 就職した時の手持ち日数(所定給付日数)が、1/3以上残っていること
- 辞めた会社への再就職ではないこと
- 給付制限がある人は1か月間はハローワーク又は職業紹介事業者からの紹介での再就職であること
- 正社員のように1年を超えて勤務することが確実であること
- 原則として雇用保険の被保険者になること
- 過去3年以内の就職で、再就職手当又は常用就職支度手当を貰ったことがないこと
- 求職の申し込み前から就職が内定していなかったこと
- 再就職手当の支給決定日までに再就職した会社をやめていないこと
ちょっと要件が多くてなかなか分かりづらいですよね。
一般的に言われているのは、これらの要件は不正受給防止の為ということです。
例えば、③については辞めた会社の社長と結託して、退職、再就職を装い再就職手当をもらって山分け・・・とかが考えられます。
⑧も似ています。
会社を辞める間際で実は次の会社が内定していて、再就職手当をもらうためにタイミングをうまいこと合わせているのでは?とか。
④は自己都合退職で給付制限がかかり、1か月以内に友人から紹介して貰って再就職といったようなケース。
それって出来すぎ、出来レースなんじゃないんですか?といったケース。
これらのような不正受給を排除する意味で条件が多いといわれています。
注意点!
1点注意したいのが④です。
給付制限がある人でも1か月を経過していれば、転職エージェントなどの紹介でも大丈夫です。
うまく活用して、幅広い選択肢の中から再就職につなげていきましょう。
再就職手当の金額はいくらなの?
早速金額を見て行きましょう。
金額の計算は、2段階となります。
まず第1段階が手持ち日数の計算、その後第2段階で日額の計算をします。
手持ち日数、正式名称は所定給付日数と言いますが、そもそもどのくらい持っているかは失業手当と同様です。
大まかな見方として、早めの就職だとご褒美金が貰えます。
つまり、手持ち日数がもともとの日数よりもあまり減っていないことが重要です。
【支給率50%】 | 【支給率60%】 | |
手持ち日数 | 手持ち日数残り | 手持ち日数残り |
90日 | 30日以上 | 60日以上 |
120日 | 40日以上 | 80日以上 |
150日 | 50日以上 | 100日以上 |
180日 | 60日以上 | 120日以上 |
210日 | 70日以上 | 140日以上 |
240日 | 80日以上 | 160日以上 |
270日 | 90日以上 | 180日以上 |
300日 | 100日以上 | 200日以上 |
330日 | 110日以上 | 220日以上 |
360日 | 120日以上 | 240日以上 |
手持ち日数は正式には所定給付日数といいます。
上記の図のように、手持ち日数の1/3以上あれば支給率50%、2/3以上あれば支給率60%となります。
2/3以上ある場合が、一番高い金額が貰えるようになりますね。
そして金額は下記となります。
金額
原則パターン 基本手当日額×手持ち日数残りの日数×50%
割増金額パターン 基本手当日額×手持ち日数残りの日数×60%
再就職手当の金額シミュレーション
それでは、実際の金額を具体的に見て行きましょう。
具体例1
(例)
・基本手当日額4,000円
・手持ち日数90日の方
・1日も使わずに就職した場合
===================
1日も使わないので残りの日数は2/3以上残っていることになります。
そうすると支給率は高い方の60%で計上します。
4,000円×90日×60%=216,000円
ご褒美金として216,000円をもらうことが出来ます!
具体例2
(例)
・基本手当日額4,000円
・手持ち日数270日の方
・50日使って就職した場合
===================
50日使ったので残りの日数は220日、3/2以上残っていることになります。
そうすると支給率は高い方の60%で計上します。
4,000円×220日×60%=528,000円
ご褒美金として528,000円をもらうことが出来ます!
具体例3
(例)
・基本手当日額4,000円
・手持ち日数270日の方
・100日使って就職した場合
===================
100日使ったので残りの日数は170日、3/2以上は残っていないのですが3/1以上はあります。
そうすると支給率は低い方の50%で計上します。
4,000円×170日×50%=340,000円
ご褒美金として340,000円をもらうことが出来ます!
エマ先生、失業手当ってよく聞きますけど、再就職手当は知らない人多いんじゃないですかね?
たしかにそうかも。
退職してすぐに就職するともらえるから知っておきたいよね。
失業手当も再就職手当も、雇用保険の給付はみんなのお給料から財源を出しているから、活用しないとね!
まとめ
このように、早めに就職できるとご褒美のお金が貰えます。
失業手当をもらいながらじっくり就職活動も良いですが、早期に就職した方がスキルも早く身に付きます。
また、収入も安定するので気持ちの余裕も生まれるでしょう。
ぜひ再就職手当を活用して就職活動を乗り切っていきましょう。
退職手続きのスケジュール、流れを知りたい方は下記を読みましょう。
そして退職後に失業状態にあるときは、お金がもらえる制度があります。
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